セラミック治療とは？美しさと機能性を兼ね備えた歯科治療

「銀歯が気になって笑えない」「前歯の色が気になる」そんなお悩みをお持ちではありませんか？

セラミック治療は、天然歯のような美しさと優れた機能性を両立させた歯科治療です。保険診療で使用される金属やプラスチックとは異なり、セラミックという陶器素材を使用することで、透明感のある自然な白さを再現できます。近年では、審美性だけでなく、虫歯の再発リスクを抑える効果や、金属アレルギーの心配がない点も注目されており、多くの患者様が選択されています。

セラミック治療には「詰め物（インレー）」と「被せ物（クラウン）」の2種類があります。詰め物は虫歯治療で削った部分を補う治療で、被せ物は歯全体を覆う治療です。どちらも保険適用外の自由診療となりますが、長期的な視点で見ると、再治療のリスクが低く、美しさが長持ちするため、費用対効果の高い選択肢と言えるでしょう。

セラミック治療の主な種類｜それぞれの特徴と適応部位

セラミック治療には複数の種類があります。

それぞれの素材によって、審美性・強度・費用が異なるため、治療する部位や患者様のご要望に合わせて最適なものを選択することが重要です。ここでは、代表的なセラミック治療の種類とその特徴を詳しく解説します。

オールセラミック｜最高の審美性を求める方に

オールセラミックは、その名の通り100%セラミックで作られた素材です。天然歯と見分けがつかないほどの透明感と白さを再現できるため、特に前歯など見た目が重要な部位に適しています。詰め物で約6～8万円、被せ物で約8～22万円が相場となっており、セラミック治療の中でも審美性に優れた選択肢です。

経年劣化による変色がほとんどなく、汚れも付着しにくいため、美しさを長期間保つことができます。ただし、陶器素材のみでできているため、強い衝撃には弱く、奥歯や歯ぎしり・食いしばりの癖がある方には適さない場合があります。当院では、患者様の咬み合わせや生活習慣を詳しく伺った上で、適応可否を判断しています。

ジルコニア｜強度と美しさのバランスを重視

ジルコニアは「人工ダイヤモンド」とも呼ばれる素材で、セラミックの中で最も高い強度を誇ります。

詰め物で約4～6万円、被せ物で約10～20万円が相場です。オールセラミックと比べると審美性はやや劣りますが、奥歯や咬合力の強い方でも安心して使用できる耐久性があります。また、経年劣化による変色や変形が少なく、汚れが付きにくいという特徴もあります。

近年では、ジルコニアの審美性も向上しており、前歯にも使用されるケースが増えています。ただし、天然歯よりも硬いため、噛み合う歯がすり減る可能性がある点には注意が必要です。当院では、患者様の口腔内の状態を詳しく診査し、適切な素材選択をサポートしています。

e-max｜透明度と強度を兼ね備えた素材

e-maxは、ニケイ酸リチウムガラスを主成分としたセラミックで、セラミックの中でも特に透明度が高い素材です。詰め物で約4～6万円、被せ物で約7～10万円と、比較的リーズナブルな価格設定も魅力の一つです。審美性と機能性の両方にこだわりたい方に多く選ばれています。

強度も高いため、前歯から小臼歯まで幅広い部位に適用可能です。ただし、セラミックである以上、破損のリスクはゼロではないため、定期的なメンテナンスと適切なケアが重要となります。

ハイブリッドセラミック｜費用を抑えたい方の選択肢

ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジン（プラスチック）を混合した素材です。詰め物で約3～4万円、被せ物で約4～8万円と、他のセラミックと比べて費用を抑えられる点が特徴です。条件を満たせば保険適用となる場合もあり、被せ物が約1万円でできることもあります。

ただし、レジンが含まれているため、他のセラミックと比べて着色しやすく、外れやすい傾向があります。また、強度も低いため、経年劣化による破損のリスクが高い点には注意が必要です。

メタルボンド｜金属の強度とセラミックの美しさ

メタルボンドは、金属の土台にセラミックを焼き付けた被せ物で、約8～15万円が相場です。金属を使用しているため強度が高く、幅広い症例に対応できます。ただし、内側に金属を使用するため、オールセラミックと比べると透明感は劣ります。また、経年劣化により金属が口内に溶け出すと、歯茎の黒ずみや金属アレルギーを発症するリスクもあります。

セラミック治療の費用相場と保険適用について

セラミック治療は基本的に自由診療となるため、費用が気になる方も多いでしょう。

一般的に、詰め物（インレー）は約3～11万円、被せ物（クラウン）は約4～22万円が相場とされています。歯科医院によって価格設定が異なるため、治療前に必ず確認することをおすすめします。また、保証期間や保証条件も医院ごとに異なるため、長期的な視点で比較検討することが重要です。

なぜセラミック治療は高額なのか？

セラミック治療が高額な理由は、保険適用外の自由診療であることが大きな要因です。保険診療であれば1～3割負担で済みますが、自由診療では全額自己負担となります。さらに、セラミックという素材自体が、保険で使用する金属やプラスチックよりも高品質で、審美性・耐久性・生体親和性に優れているため、材料費も高くなります。

また、セラミック治療では、高度な技術を持つ歯科技工士が一つひとつ丁寧に製作します。患者様の歯の色や形に合わせて精密に作り上げるため、技工料も高額になる傾向があります。当院では、世界レベルの技術を持つ歯科技工士と連携し、審美性と機能性を兼ね備えた補綴物を提供しています。

医療費控除の対象になる可能性

セラミック治療は、条件を満たせば医療費控除の対象となる場合があります。医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告をすることで税金の一部が還付される制度です。審美目的だけでなく、機能回復や治療目的でセラミック治療を受けた場合は、医療費控除の対象となる可能性が高いでしょう。

詳しくは、治療前に歯科医院や税務署にご確認いただくことをおすすめします。領収書や診断書など、必要な書類を保管しておくことも大切です。

長期的な費用対効果を考える

セラミック治療は初期費用が高額ですが、長期的な視点で見ると費用対効果が高い治療と言えます。保険診療の銀歯やプラスチックの詰め物は、経年劣化により数年で再治療が必要になることが多く、その度に費用と時間がかかります。一方、セラミックは適切なメンテナンスを行えば10年以上使用できるケースも多く、再治療のリスクも低いため、結果的に経済的な選択となる場合があります。

セラミック治療のメリット｜美しさだけではない機能的価値

セラミック治療の魅力は、見た目の美しさだけではありません。

機能面でも多くのメリットがあり、お口の健康を長期的に守る効果が期待できます。ここでは、セラミック治療の主なメリットを詳しく解説します。

天然歯同様の美しさと透明感

セラミックの最大の特徴は、天然歯と見分けがつかないほどの自然な白さと透明感です。光を透過する性質を持つため、周囲の歯に馴染みやすく、人工的な印象を与えません。特にオールセラミックやe-maxは、歯の微妙な色調も再現できるため、前歯など審美性が重要な部位に最適です。

また、ほとんど変色しないため、治療後も長期間美しさを保つことができます。保険診療のプラスチックは数年で黄ばんでしまいますが、セラミックであればその心配はありません。

虫歯や歯周病になりにくい

セラミックは表面が非常に滑らかで、歯垢（プラーク）などの汚れが付着しにくい特性があります。また、歯との適合性が高いため、補綴物と歯の間に隙間ができにくく、そこから細菌が侵入して虫歯や歯周病を引き起こすリスクを低減できます。

当院では、マイクロスコープを使用して精密な治療を行っているため、補綴物と歯との境目がほとんど分からないレベルまで適合性を高めています。これにより、再治療のリスクを最小限に抑えることができます。

金属アレルギーの心配がない

セラミックは金属を一切使用しないため、金属アレルギーの方でも安心して治療を受けられます。保険診療の銀歯やメタルボンドは、経年劣化により金属イオンが溶け出し、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。また、歯茎が黒ずむ原因にもなります。

セラミックであれば、こうしたリスクを完全に排除でき、体に優しい治療を実現できます。

長期的な耐久性と寿命

適切なメンテナンスを行えば、セラミックは10年以上使用できるケースが多くあります。特にジルコニアは強度が高く、奥歯でも長期間安定して使用できます。定期的な検診とクリーニングを受けることで、さらに寿命を延ばすことが可能です。

セラミック治療の選び方｜後悔しないための5つのポイント

セラミック治療を成功させるためには、適切な素材選びと信頼できる歯科医院選びが重要です。

ここでは、後悔しないセラミック治療のための選び方を5つのポイントに分けて解説します。

治療する部位に合わせた素材選択

前歯など見た目が重要な部位には、審美性の高いオールセラミックやe-maxが適しています。一方、奥歯など咬合力が強くかかる部位には、強度の高いジルコニアが推奨されます。治療する部位の特性を理解し、最適な素材を選ぶことが大切です。

ご自身の咬み合わせや生活習慣を考慮

歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、強度の高いジルコニアを選ぶことをおすすめします。オールセラミックは審美性に優れていますが、強い衝撃には弱いため、生活習慣によっては破損のリスクがあります。当院では、患者様の咬み合わせや生活習慣を詳しく伺い、最適な素材をご提案しています。

費用と品質のバランスを見極める

セラミック治療は高額ですが、安さだけで選ぶと後悔する可能性があります。費用と品質のバランスを見極め、長期的な視点で判断することが重要です。保証期間や保証内容も確認し、アフターケアが充実している歯科医院を選びましょう。

精密な治療を行える設備と技術

セラミック治療の成功には、精密な診断と治療が不可欠です。当院では、マイクロスコープや歯科用CTなどの最新設備を導入し、肉眼では見えない細部まで精密に治療を行っています。また、世界レベルの歯科技工士と連携し、審美性と機能性を兼ね備えた補綴物を提供しています。

インフォームド・コンセントを重視する医院選び

治療前に十分な説明を受け、納得した上で治療を開始することが大切です。当院では、患者様お一人に最低30分の診療時間を設け、お困りのことや痛み、違和感をよくお話いただき、様々なアドバイスやご提案、ご理解をいただいてから治療を行うというインフォームド・コンセントを大切にしています。

かさはら歯科医院のセラミック治療｜精密治療と長期的なサポート

当院では、審美性と機能性を兼ね備えたセラミック治療を提供しています。

マイクロスコープを使用した精密治療により、補綴物と歯との適合性を極限まで高め、虫歯の再発や歯周病のリスクを最小限に抑えています。最大で肉眼の24倍もの高倍率で治療を行うことで、治療した境目が分からなくなるレベルの精度を実現しています。

また、世界レベルの技術を持つ歯科技工士と連携し、患者様の歯の色や形に合わせて一つひとつ丁寧に製作しています。審美性だけでなく、咬み合わせなどの機能性にもこだわり、「見た目」と「咬む機能」の両面でご満足いただける治療を目指しています。

セラミック治療だけでなく、全顎的な治療が必要な場合には、矯正専門医と密に連携をとって最適な治療計画を立案します。患者様お一人に最低30分の診療時間を設け、じっくりとお話を伺い、ご理解いただいてから治療を開始するインフォームド・コンセントを大切にしています。

「銀歯を白くしたい」「前歯の形や色を整えたい」「金属アレルギーが心配」など、セラミック治療に関するお悩みがございましたら、ぜひ一度ご相談ください。患者様の口腔ケアを大事に、一生お付き合いいただけるホームドクターを目指しております。

まとめ｜セラミック治療で美しく健康な歯を手に入れる

セラミック治療は、審美性と機能性を兼ね備えた優れた歯科治療です。

オールセラミック、ジルコニア、e-max、ハイブリッドセラミック、メタルボンドなど、それぞれの素材には特徴があり、治療する部位や患者様のご要望に合わせて最適なものを選択することが重要です。費用は高額ですが、長期的な視点で見ると、再治療のリスクが低く、美しさが長持ちするため、費用対効果の高い選択肢と言えます。

セラミック治療を成功させるためには、精密な診断と治療を行える歯科医院を選び、インフォームド・コンセントを重視することが大切です。当院では、マイクロスコープを使用した精密治療と、世界レベルの歯科技工士との連携により、審美性と機能性を兼ね備えた治療を提供しています。

セラミック治療に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。詳細はこちら：かさはら歯科医院

監修医師

かさはら歯科医院 院長 笠原 洋史 

https://doctorsfile.jp/h/194172/df/1/

【経歴】

平成9年 日本歯科大学 新潟歯学部 卒業

医療法人慈皓会 波多野歯科医院 入職

平成10年 藤本研修会 補綴・咬合コース

平成12年 MAXIS implant institure Step by Step Course

平成14年 くれなゐ塾 20期セミナー

　　　　 スウェーデンにてインプラント研修

平成16年 厚生労働省臨床研修指導歯科医認定

平成17年 医療法人慈皓会 波多野歯科医院 退職

　　　　かさはら歯科医院 開設

平成23年 JIADS研修会 Endoアドバンスコース

などその他多数受講

【所属学会】

顎咬合学会

デンタルコンセプト21